「職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例」について
平成20年第5回広島市議会定例会において、「職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例案」が提出されまして、賛成少数にて否決されました。端的に言いますと、職員の勤務時間を見直し、一週間40時間を38時間45分に、一日では8時間を7時間45分に改正する条例案です。
勤務時間の短縮については、本年8月の人事院の勧告(詳しくはここをクリック)及び9月の広島市人事委員会の勧告等(詳しくはクリック人事委員会勧告要点.doc)に基づき提案されたもので、総務委員会の審査や本会議の審議の中で、@勤務時間の短縮により、一時間当たりの給与が上がること、A勤務時間の短縮は、経済危機を迎え、雇用環境が厳しい現在において、市民の理解は得られにくいこと、B一時間当たりの給与が上がることにより、時間外勤務手当の増等行政コストの増加につながることが考えられることなどの理由により、反対意見が出され、結果的に否決されたものです。
この議論は、マスコミ受けするとは思いますが、その根本に大きな間違いがあると思っています。
一つには、公務員は勤労基本権が制限されている為その代償措置として、また、給与決定における中立性及び専門性の確保の観点から、人事委員会が給与等の勤務条件について勧告を行うことになっているのです。
そして、その勧告に基づき、勤務条件が決まってくるわけです。
そうした制度設計が現行法制度上あるわけですから、これを尊重する政治的義務が議会にもあるのではないでしょうか。
(但し、2008年6月13日に国家公務員制度改革基本法が施行され、その中で、協約締結権(団体交渉権)を付与する職員の範囲を拡大することが示され、第三者(人事院や人事委員会)による勧告は廃止する方向のようです。
日本の公務員は、不祥事があるにせよ、諸外国のように国民の信頼を真っ向から裏切るようなことはしないと日本国民は考えているほど信頼が厚いと考えますが、勤労基本権の制限がなければ、公務員労働組合のストライキにより、ごみが散乱し水道も出なくなる等、市民生活へ影響を及ぼすことも想定されることから、このような制度改正は反対です。但し、公務員の職域が狭くなれば別ですが(自分でわが身を守る社会(小さな政府))。)また、時間外勤務手当の増等行政コストの増加に関しても、この度の私の一般質問でも指摘しましたが、ICTの活用等、より合理的で省力化した執務環境の整備構築や意思決定の迅速化など、公務能率の効率化によって、それを抑えることが可能であると考えます。
さらに、公務員は、時間外勤務に関して、時間規制がない一方で、サービス残業も多く行われているのではないかと思われますことから、より一層厳格な労務管理が行われるようなチェックシステムも構築していくことが必要になってきていると考えます。
ちなみに、平成19年度では月平均13.8時間となっているそうですが、そうした取組によって、適切に対応できると考えます。
人事院制度(地方自治体では人事委員会制度)に反対するといえば分かりますが、勧告に対して、「従うな」との議会意見には賛成できません。
現下の世界的な経済不況は理解できます。
といって、すべてをこのような言葉で何でも締め付ける考え方は反対です。
景気対策は景気対策として、きちんとした施策を打ち出し、市民の生活、雇用は守るべきではないでしょうか。
このような時こそ、職員がより以上、働いてもらわないといけないと思います。
そうしたことから、私は、この度の提案に対しては原則賛成といたしました。
私は自民党の議員であり、組合活動をしているわけでもありません。
また、一人の人間として、経験などを含めて判断しています。
第三者から見て、理解していただけない場合もあるかと思いますが、決して、国民、市民受けする言葉や耳触りのいい言葉により判断してはいけないと思いますし、何事についても、原理原則に沿って、ものを考えた上で、判断しなければならないと考えます。
それが、議会の判断の重みというものではないかと思うのですが、皆様はどのようにお考えでしょうか。
今でも我が家では議論が平行線です。理解し難いようです。死ぬまで平行線かも・・・?
2008年12月26日
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